
□□□本草を紹介□□□

◎血
竜眼肉▪▪▪りゅうがんにく
ライチの親戚で補気補血、安神に働く。
不眠や健忘、食欲不振や倦怠感などを改善。
大棗▪▪▪たいそう
なつめを乾燥したもの。
胃腸を整え、営血を養い安神させる。
風邪薬や胃薬、不眠や疲労を改善。
枸杞子▪▪▪くこし
杏仁豆腐でお馴染みの枸杞の実を乾燥させたもの。
腎陰を潤し全身に潤いを与える。
虚労を補い身体を若返らせる。
血は身体の陰分です。
肌や髪、爪の潤いは血の充実です。
血は肝と関係が深く、血の原料は腎陰です。
若さと美貌は肝(血)と腎で決まります。
ですから楊貴妃は
肝と腎の食べ物が大好きだったのです。
◎腎
桂皮▪▪▪けいひ
肉桂(にっけい)とも呼ばれる
補腎を主る代表的な生薬のひとつ。
散寒薬として腎陽を補う生薬で、
身体を芯から温める。
シナモンやニッキの親戚で香りも似ている。
丁子▪▪▪ちょうじ
クローブと呼ばれ
スパイスとしても利用されている。
腎陽を補い、胃腸を温め、身体の芯を温める。
精力を高めるため
女性の媚薬としても使われていた。
艾葉▪▪▪がいよう
よもぎを乾燥したもの。
腎陽を補い身体を経絡から温める。
子宮を温め不正出血や冷痛を抑える。
安胎作用もあり女性の要薬である。
五臓の腎。
腎は生命の源であり、老化や成長を主ります。
歳をとるのは腎の消耗です。
成長が遅いのは腎の不足です。
精力の強さは腎の強さです。
腎を補うと、
老化を防ぎ、成長を助け、精力を上げてくれます。
◎脾
生姜▪▪▪しょうきょう
しょうがを乾燥したもの。
胃腸をやさしく温め、発汗作用と合わせて、
身体の湿気を取り除く。
陳皮▪▪▪ちんぴ
みかんの皮を乾燥したもの。
ほんのり苦味が胃腸の働きを活性化。
甘い香りで気巡りを整える。
山査子▪▪▪さんざし
酸味のある果実。
消化剤として使用される。
特に肉や油を良く消化する。
五臓の脾。
脾は身体の台所と例えられるように、
汚れや湿気を嫌います。
また栄養のもとを
全身に巡らせる臓器です。
脾が湿気や食べ物で汚れていたら
栄養を全身に送ることが出来なくなります。
そうすると気力が低下します。
元気の気はこの脾に関与しており、
脾を補うと元気や気力、やる気が出てきます。

◎滋養強壮
肉従蓉▪▪▪にくじゅよう
滋養強壮剤や精力剤など
栄養ドリンクのレギュラー生薬。
効力は緩和だが滋養強壮の人気は高い。
人参▪▪▪にんじん
補気の王様。
救急から慢性まで、とにかく応用範囲が広い。
元気の補充に万人に使いやすい。
◎その他の生薬やスパイス
薄荷▪▪▪はっか
気の発散と発汗作用で上に昇った熱を冷ます。
甘草▪▪▪かんぞう
漢方処方のおよそ8割に使用されている。
作用も多く、他の生薬を良く助ける。
調味料の甘味料としても広く使用される。
小荳蔲▪▪▪しょうずく
カルダモンの種子。
健胃薬として用いられ、
上焦・中焦の気滞を巡らせる。
肉豆蔲▪▪▪にくずく
スパイスではナツメグと呼ばれる。
脾を温め、気を巡らし、久瀉久痢に用いる。
胡荽子▪▪▪こずいし
スパイスではコリアンダーと呼ばれる。
開胃消食、発表作用により四肢の熱を抜く。
バニラ
リラックス効果や
滋養強壮などがあるとされている。